カナダの進学パスウェイ

経済的に安定して治安が良く、且つ異文化に寛大な生活大国のカナダは人気の留学先として常に上位に上げられています。カナダの高等教育の一番の特徴は、大学・カレッジ数は隣国アメリカに比べて少ないですが、国全体の教育レベルは負けず劣らず高い点です。学位(学士号、修士号、博士号など)取得を前提とした大学は約90大学。そして2年制カレッジは約150校ほどになります。また、ほとんどの大学、カレッジは公立のため広い国内で学校間のランクの差があまり無い点も特徴として挙げられます。

そのような世界レベルのカナダ4年制大学に直接入学(Direct Entry)する場合、TOEFL80後半~100以上の英語力を求めるケースが多く、なかなか日本人高校生が高校の卒業時クリアーするにはかなりハードルが高いスコアになっています。加えて、カナダの大学では文系や理系を問わず、規定に沿った主要科目数で入学基準の成績条件を定めることもあり、日本の高校で文系や理系のどちらかに集中した課程で修了した場合にその主要科目数が足りない場合もあります。

日本人留学生にとって、ハードルの高いカナダ大学ですが直接入学(Direct Entry)以外で4年制大学への入学を目指すことができる進学ルートが存在しますので、ここでご紹介致します。

チャート図

パスウエイプログラム

UTPコースは、大学で必要となるアカデミック英語や学習スキルを学びながら、大学1年次の単位を同時に履修することができるプログラムです。大学の授業で必要となるレポートの書き方や、リサーチの方法、ディスカッションやプレゼテーションの仕方を学びつつ、留学生向けにデザインされた学部授業を受け、卒業単位として認められる単位を1年目から取得していきます。コース修了後は、大学2年次に編入をして大学の卒業を現地学生と一緒に目指していきます。したがって、直接入学した場合と同じ、大学4年間で卒業できる可能性は十分にあります。UTPコースで得られるアカデミック面でのトレーニング、学んだ内容をしっかりと身に付けることによって、2年次から本科に編入しても他の学生より遅れることはありません。

ここがポイント

  • パスウエイプログラムから入学でも大学4年間で卒業可能。時間とコストを効率的に使える。
  • 希望する専攻によって、パスウエイプログラムの専攻分野を選べる。
  • パスウエイプログラムに在籍している期間、正規の大学生と同じようにクラブ活動、サークルに参加可能。また、大学施設も同様に利用ができる。
  • パスウエイプログラムの入学基準に足りない場合、さらに低い英語力で入れるコースや主要科目(数学など)を補うコースもあります。

入学時期

1年に3回入学時期があり、1月、5月、9月。

入学条件(目安)

  • 高校の成績(GPA)  5段階評価で3~4科目が全体平均2.8~3以上
  • ※コースによっては科目指定がある場合も。
  • TOEFL 69 以上 又は IELTS 5.5以上

プログラム期間

通常は約9か月間。ただし、高い英語力を持つ等の特定の条件を満たした学生を対象とした、短縮プログラムもある。

留学費用

UTPコースの授業料(約9か月間)は、約170万円~250万の範囲です。

パスウエイプログラムの専攻分野

経営学、コンピューターサイエンス、工学、人文社会科学、ビジネス、科学、一般教養など

UTPコースを提供するお薦め大学

カナダブリティッシュコロンビア州、バーナビ―
  • 滞在方法:寮又はホームステイ

Simon Fraser Universityは、カナダ西海岸を開拓した探検家サイモン・フレーザーに因み命名された大学で、環境学、ビジネス、犯罪学、刑事法学の分野で名門と言われています。カナダを代表する優良大学の一つで、バンクーバー市、バーナビー市、サレー市と3つのキャンパスを持っています。世界的評価の高い研究大学とも知られています。

カナダマニトバ州
  • 滞在方法:寮又はホームステイ

University of Manitobaはマニトバ州ウイニ二ペグにあり、1877年創立の西部カナダでは一番歴史の古い大学で、歯学部、医学部、建築学部はカナダでもトップクラスを誇っています。その他100以上の学位、ディプロマ、資格コースを提供しています。世界中からの留学生は全大学の10%を占めるほど留学生に人気のある大学です。